『子犬を拾いました』

DD:MS-4

チーム「帝国犯罪党(インペリアル・クライム・パーティ)」の面々。
武者小路 ルイ(25歳・男・日本出身)
カルマ:裏方、用心棒  バランス型
 軍人っぽい人。一人称は「余」。
トリッパー:暗転丸さん

本田 キヨミ(12歳・女・日本出身)
カルマ:荒事屋、闇商人、走り屋  生活・戦闘型
 チームの財布。小学生。未来の自分にファックスを送ってもらって情報を得られるおたから持ち。
トリッパー:ブラフマンさん

“ブラッディ・チャイナ”風鈴(年齢メモし忘れ・女・中国出身)
(細かいデータはメモしわすれますた)
 ReMix99からのコンバート(?)キャラ。99時代に相当厳しい目にあったのか、すっかりドラッグ中毒になってしまった中華娘。
トリッパー:朝佳さん

“アリカーチ”ペペ・ヒメネス(29歳・男・西アジア出身)
カルマ:道化師  教養・生活型
 理容師をしている亜侠。前はまっとうな理容師だったが『人生に鋏を入れられた』ために亜侠になることに。“アリカーチ”は『鋏』という意味(だったハズ)。
トリッパー:Hellbabyさん

白薔薇”イリーナ・蘭(18歳・女・ロシア出身)
カルマ:リーダー、色事師  恋愛・戦闘型
 現・聖リリアン亜侠学園生徒会会長にして白薔薇さま
トリッパー:緋さん

 鉄塔に引っ越したチームインペリアル・クライム・パーティの溜まり場、ルイの別荘(別名:インペリアル・ハウス)に面々がたむろしているところに買い物をして*1遅れてやってきた本田キヨミ。その手には買い物袋と、一匹の子犬を抱きかかえていた。
 子犬を見た亜侠達の反応は様々だったが(「番犬にしよう」とか「カワイー」とか「ウマソー」*2とか)、何かあるとマズイので犬の素性を調べることに。
 仕事とか制限時間のある状況ではないので、情報収集組(風鈴・アリカーチ・イリーナ)と買い物組(ルイ・キヨミ)に分かれて行動開始。

 情報収集組が聞いて回っていると、子犬がしていた首輪を拾ったという人物(エキストラ)を発見。どうやら飼い犬だったのが迷子にでもなったらしい(その間、買い物組は銃やらドラッグやらをばりばり購入)。
 その後、情報収集組は飼い主の情報を求めて走り回るが手掛かりは掴めず。そんな中、イリーナがひとり子犬を抱え、ルイの原付を借りてひょろりと聞き込みに行くと見るからにアレな黒服三人に呼び止められる。
黒服達「その犬を渡してもらおう」
 色々とヤバいと察知した*3イリーナは原付をターン。徒歩であった黒服たちをあっという間に引き離してインペリア・ハウスへ戻ってくる。戻ってくると風鈴が作った中華料理が*4。料理を食いつつイリーナが他の面々に状況を説明しているところに、別荘に件の黒服達が汗だくになり息を切らせて駆け込んできた。
黒服達「た、頼むから、は、はなし、を、聞いて、くれ」
 武力行使を諦め、息を切らせながら話し合いを持ちかけてきた黒服達をまろやかな笑顔で迎え入れ話を聞くことにした亜侠達。黒服の話によると亜侠達が拾った子犬はコンビナートの支配者・「女帝」リュドミラ・クナーゼの愛犬で、行方不明になってしまっていたのを黒服達が探していたらしい。亜侠達は返すことには同意したが、黒服達にではなくリュドミラに直接返すと申し出る。黒服達はそれに同意し、時間と場所を指定して帰っていった。
 黒服達が帰ったあと、相談する亜侠達。リュドミラの元に持っていく途中で、他の盟約(コンビナートの対抗組織)が襲って来るに違いないと判断し、さらなる武装強化をはかる。

 翌朝、車2台に分乗した亜侠達(ルイ・ペペ・イリーナ・子犬、キヨミ・風鈴に分乗)が一路指定された場所へと向かうと、案の定後部シートにククバットを乗せたバイク3組*5が、現れる。ケチャップが開始される。
 ククバットに恐怖したトリッパーたちは一心不乱にケチャップ・戦闘を繰り広げる。まずはケチャップで勝利したキヨミ車が1段階先へ。その後、窓から銃口を出した他の面々がククバットやドライバーを攻撃し、ドライバーひとりが気絶。乗っていたバイクは横転し彼方へと消え去っていく。後部に乗っていたククバットは宙返りから路面に着地するが、さすがのククバットでも自分の脚で車を追いかけることはできずに同じく彼方へと消え、ケチャップから脱落。他のドライバーも傷だらけになるが何とか運転を維持。すると残ったククバットのひとりが〈接敵:路上*6〉の判定に成功。突如、ルイの運転する車の中に姿を現したククバットは、手にしたアフリカ投げナイフをイリーナの喉元に突きつけ
ククバット「子犬、ヨコセ。ヨコセバ命ミノガス」
イリーナ「渡しても結構ですけど、必ず取り返しますわよ」
と冷や汗を流しつつも気丈な態度をとるイリーナ。ひったくるように子犬を奪うとククバットは現れた時と同様に突如として姿を消し、いつのまにかもとのバイクに戻っていた。

 状況は逆転。追う側/追われる側が逆転してケチャップが仕切り直される。先頭をククバットライダーズ、次いでルイ車、先ほどまで先頭だったキヨミ車が最後尾となる。
 ふたたびケチャップでキヨミが勝利すると、ルイ車・キヨミ車ともに1段階前進*7。ククバットバイクに挟まれる形になったルイ車。行動宣言に於いて、〈接敵〉の構えを取ったククバットAと改造ショットガンを〈早撃ち〉したククバットB。路上戦闘に特化されているククバットであることは先ほど証明されているために、ククバットより先手が取れるイリーナはククバットAに対して集中砲火を浴びせる。ダメージセーブでファンブルしたククバットAは死亡し、ドライバーもやられてそのまま道路のシミに。
 ククバットAがやられると同時タイミングにルイ車めがけてBがショットガンをぶっ放す。車はボロボロになりつつも何とか走行可能、乗員もボロボロになりひとり気絶にまで追い込まれる。そして運転席に座っていたルイが次元ばりの射撃を披露し、ククBの乗ったバイクのドライバーを打ち落とし、バイクごと退場。追いかけてくる者の姿が無いことを確認して一同はリュドミラの元へと向かった。

 子犬を返すとリュドミラはたいそう喜び*8、亜侠達にお礼として[価格:高い]までのコンビナートアイテムを5個*9と希望する者には特別にコンビナートに入れてくれるということに。トリッパーたちは嬉々としてルールブックを開きアイテム選択フェイズに。皆欲しいアイテムを貰い、イリーナは盟約に入った。スピークイージーを済ませて今回のセッションは終了。

▼シナリオ雑感
 このシナリオは僕の初めてのサタスペ自作シナリオ。だいぶ前のサタスペhttp://d.hatena.ne.jp/ms-4/20030904#p2)で、トリッパーのひとりが「ツッパリの条件を満たすために捨てられた犬を探して拾います!」と言って2回ほど独走を繰り返し、ピンチに陥る様にあきれて思わず作ってしまったシナリオ。作ったのも結構前で日の目を見ずに廃棄されるかと思ってたけど、短い時間で軽く遊べそうな感じだったので申し出てみた次第。

 このシナリオには『子犬を拾わせる』以外にもうひとつ目的があって作った実験作でもある。実は以前より「情報収集でなかなか目指すディレクトリにヒットさせられないのがストレス」と思っており、そこを何とかできないものかと思って作ってみた。やり方としては『ディレクトリのたどり方でシナリオが分岐する』というありがちなもの。分岐条件は例えば「ヒットしたディレクトリがaとbとcだったらルートAに、dとeとfだったらルートBへ」という感じで、ストライクゾーンを広く取る感じ。
樹形図にするとこんな感じ(伝わると良いが)。

SL0    SL1〜
スタート─┬─ルートA─┬─ルート1─┬─クライマックスA
     │      │      └─クライマックスB
     │      ├─ルート2─┬─クライマックスC
     │      │      └─クライマックスD
     └─ルートB─┴─ルート3─┬─クライマックスE
                   └─クライマックスF
 複数のルートに分岐するディレクトリにヒットした場合、どちらに進むかはトリッパーが決められる。
 今回はイベント*10は起こらない様にしてみたが*11、やってみた結果は微妙。再考の余地あり。あと、クライマックスに至るまでのルートイベントが割と味気ないのでその辺も再考の余地アリ、かな。それと分岐条件に「フラグ」を入れるとシナリオにボリュームが出るかも、とか思ったけど激しく面倒くさいので実行するかどうかはビミョー。

 今後も「システムにひとひねり入れた面白いネタ」を考えてシナリオを作っていきたいなぁと。思ったりもするけど、今のところなーんも思いつかないのよね。

*1:主に銃とか武器

*2:中国とか西アジア方面のリアクション。

*3:素性も明らかでない人物であることもあるが、何より黒服三人に対してひとりで戦うのは自殺行為

*4:ハプニングチャートの結果、風鈴は2ワークの間料理を作ることになっていた。

*5:ドライバーは普通の暴走族。暴走族相当のククバットライダーって感じで。

*6:どうやらこいつらは沙京流マンの路上戦闘のプロフェッショナルチームだったモヨウ。

*7:ルール上はククバットたちが1段階後退するため。

*8:ちなみに犬の名前はペレ(ペレストロイカ)。

*9:1D6したら丁度5が出やがった。シット。

*10:情報収集判定に4成功以上出すと起こるやつ

*11:イベントの内容によっては分岐にバグが起こるかもしれないと思ったから